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エドワード・ゴーリー原画展

エドワード・ゴーリーの原画展がグランフロントでやっていて、仕事帰りにふらっと立ち寄った。ゴーリーを初めて知ったのはかなり前のことで、不気味だけれども、どこか可愛げのある黒白の絵の世界に魅かれて、ずっと好きだった。

会場にはゴーリーの絵本がたくさん積んであったから色々読めた。子供が力のなさに不幸な状況に引き込まれ、ついには不条理な死を迎える。そんなストーリーが多い。僕はゴーリーの世界観をこれまでストーリーと切り離して、絵の表現として受け入れてきたけれど、ストーリーと絵を一緒に見ることで、ゴーリーの特異な才能がわかった気がした。その才能は素晴らしいと思うのだけれども、知らないところで不条理な人生を強いられている子供がいると思うと、自分に子供ができたからだろう、胸が締め付けられるような気持ちになる。これまでとは違う視点で作品を見ていることに気づいた。

この社会は大人が作っている。子供は自分の意思で生きる環境を選べない。子供は大人の作った社会を、大人に見守られて、生きている。が、大人誰もが、子供を守ろうとするわけではない。

ゴーリーの絵本を通じて、気づかなければいけないことがある。素晴らしいと思い込んでいる、「人間」という複雑で未熟な動物の闇の部分だ。人間の理性が作り上げた社会という共同幻想にうまく乗っかれない人間が、弱い人間を食い物にする。どれだけ時代が進んでも、社会にはそういう闇の部分が必ず残る。人間の倫理は、成熟しているとは言えないし、世の中に闇があるということを教えてあげるのも、大人の役目なのだろう。

at 22:15, OTOLAB, 生活・日記

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